方針変更した後に上司がするべき7つの事
まえおき
こんにちは!最近、組織再編が続いた結果、嵐の如く継続的メテオフォールが降り注いでいて絶賛死にかけ中の僕です(あいさつ)
やー、組織再編とか年度の切替時って大変ですよね。
それはもう山の如く方針変更が発生します。
ただ、方針変更した後って、上司の人がきちんとケアしないと、無駄な誤解とか軋轢とか摩擦とか悲しみを生んで、下々の民のメンタルを「不要に」ゴリゴリ削ったりするケースが結構あると思うんですよ。
なので、上司の皆様が方針変更した後に、部下に対して、どういう風に動くべきなのかというのを、圧倒的平社員であるわたくしめが、下民目線で書いてみたいと思います。
正直、この程度の事は偉くなるよーな人なら誰でも普通にできてると思いたいのですが、最近あまりにもあんまりな状況に連続で当たってしまったので吐き出します。届け!この思い!!(フィクションですけどね!)
本記事に書いて「ある」こと
方針変更「した後」に、どうやってそれを部下の人達に伝えていくか
本記事に書いて「ない」こと
方針変更を検討/決定するやり方とか、方針変更の妥当性についてとか
あ、あと、めちゃくちゃ上から目線で偉そうなことをブッパしまくってるので、そういうのが嫌いな人は読み飛ばしてください。
前提:上司の皆さまに絶対覚えておいて欲しい事
まず、前提として上司の皆様に絶対に覚えてほしい事を三つ書きます。
ひとつ、方針変更は恥ずかしい事ではありません
外的環境、内的環境の変化に伴い、方針を変更しなければならない事は多々あると思います。そういう時に、状況が変わっているにもかかわらず、過去の方針をそのまま維持するのは罪ですらあります。
よって、
「方針変更」自体は悪い事ではありません。
なので、
- 「前ああ言ったけど、今更方針変更しますなんてかっこ悪くて言えねぇよなぁ…。」とか
- 「やっぱ一貫性は大事だよな。無理やり前の方針で行こう!」とか
- 「うわー、すげー頑張ってくれてるのに、今更方針変えてくれとか言いづれぇ…」とか
思う必要はありません。
必要なら方針変更はガッツリすべきです。
しかしながら…
ふたつ、方針変更は無料ではありません
方針変更をする場合、その変更の大きさに比例して、様々なコストを支払う必要があります。
例えば
- 新しい方針に基づいて、新しいプロセス、体制、モノなどを作り直す
- 旧方針にもとづいて実施・作成していたアレコレを捨てる
などなど。
これらのコストを、方針変更によってもたらされるメリットと比較し、メリットの方が上回るからこそ、方針を変更するのだと思います。
そうですよね?
きっとそうですよね?
そうでなければならないですよね?
間違っても思いつきで言ってませんよね?
すみません、取り乱しました…。
話が本筋からそれましたが、本記事では方針変更自体は正しいものであったと仮定します。ただ、そうだとしても、変更の大きさに比例して、それ相応のコストがかかります。
そして…
みっつ、方針変更時には部下のモチベーションに注意が必要です
方針変更自体は正しいものであったとしても、それを部下に伝える際には細心の注意が必要です。というのも、方針変更をした後は、部下の皆さんに下記のような負の感情が沸き易いからです。
- 今までの作業が無駄になった…先に言ってくれよ…
- 新しい方針についていけるか不安…
- これまで築いてきたポジションはどうなるんだろう…
などなど。
方針変更が正しいと「頭では」分かっていても、です。
ここで、方針変更の伝え方を間違えたりすると、部下のモチベーションはその負の感情と相まって、それはもう、もんんんんの凄い下がります。「もう会社辞める!!」くらいの勢いで下がる危険性もあります。
ここでやっと本題に入ります。
方針変更した時に上司がするべき7つの事
1. 方針変更したことを「認める」
潔く認めてください。
「前はこう思っていたが、俺は方針を変更する」
と。まずはそれが第一歩です。
しれっと方針だけ変えて知らん顔するのは下の下の下です。
部下の信頼は地に落ちますよ?
部門のキックオフでも、チームの定例会でも、朝会でもなんでもいいです。
とにかく、方針変更したことを認め、高らかに宣言してください。
2. 可及的速やかに関係者全員に「理解させる」
あなたの部下と、その部下の部下のxNと、関係する人達に対して、方針変更をきっちり「理解させてください」。
いいですか?「通知して終わり」じゃないですよ?
方針変更を関係者全員に理解させるまでが、方針変更です。
特にインパクトが大きい方針変更は、注意深く実施してください。
「知ってると思った」はマジで禁句です。
「議事録とかメールとかチャットに書いたし…。」も無しです。
「間違いなく」、「確実に」全員が方針変更を理解できるようにしてください。
そのために、きちんと伝わっているかこまめに確認し、何度でも何度でも、繰り返し説明してください。特に大きな変更をした際は入念にやりましょう。
それがあなたの責務です。
3. 「何故」方針変更したのかをきちんと伝える
理由です。理由が必要です。
- 元々どういう「前提/状況認識/意図」で旧方針を立てていたのか
- それがどう変わったから新方針に変えるのか
をちゃんと伝えてください。
建前論じゃない方がいいです。本音ベースでお願いします。
出来れば妥当な理由での方針変更が望ましいです。
が、そうでない場合もあるでしょう。
「ボスのボスが急に言ってきたから…」でもいいんです。
それに対して、「これこれこうやって戦ったが、ほげほげで無理だった…」が説明できれば。
でないと、「思い付きで適当に方針を変えるクソ上司」の烙印を押されることになります。
率直に申し上げて、↑は下々の民から上司に送る、究極にして最大の侮蔑です。こう思われてしまったら、何を言っても信じてもらえなくなるので注意してください。
4. 旧方針に従って実施していた、過去の作業を「否定しない」
これ、めちゃくちゃ大事です。
旧方針に基づいて実施した過去の作業は、新方針から照らすと間違えている事が多いです。(そりゃそうですよ、前提となる「方針」が違うんですから)
ここで、「なんでそんな事やったんだ!!間違ってるだろ!!」とか抜かしようもんなら後ろから刺されても文句は言えません。自分なら殺意が芽生えます。
いいですか?旧方針に従って実施した作業が間違っているのなら、
「それは旧方針を決定したあなたの責任です」
ここは絶対にはきちがえないでください。
5. 方針変更を「我が事」ととらえる
これも大事です。
方針変更だけして、あとは部下に丸投げ、とか本気であり得ないです。
- 方針変更に伴って無駄になる作業も
- 新たに発生する追加作業も
全てあなたの責任です
ここできっちり、我が事ととらえ、方針変更に伴って発生するモロモロの問題について、主体的に解決する姿勢を示せば、部下のあなたに対する評価はうなぎのぼりです。
6. 出来れば一言、謝罪の言葉を添える
「すまん、俺の判断が間違ってた…。方針変更で色々面倒になってすまんが、この方針で頼む…」
と、一言添えるだけで、部下の受ける印象は全然違います。
「言い方だけでここまで変わるか!?」って言うくらい違うので、是非試してみてください。
7. 方針変更したことを絶対に「忘れない」
忘れるな。忘れるな。忘れるな。
方針変更したことをあなたが忘れても、部下は絶対に忘れません。断言します。それを忘れて、あたかも最初から旧方針なんてなかったかのごとく語り、過去の経緯を忘れ果てて適当な事を言い放とうものなら、一瞬で部下のあなたへの思いはツンドラの氷河ばりに冷え切るでしょう。
そしてあなたへの信頼を取り戻すには、とてもとても長い時間と努力が必要となります。
以上、7点あげましたが、ここまで読んで
「俺全然できてるし!」って思ったあなたへ
素晴らしい!あなたはきっと↓のどちらかです!
- A. ちゃんとやってる素敵上司
- B. ちゃんとやってるつもりになってるだけのクソ上司
AかBか切り分ける方法
まず、部下に方針変更を伝えてみてください。↓な感じだとちょうどよいです。
今までやってた2週間位の作業が無駄になる方針変更
誰に言うかも大事です
- 適切:バランス感覚があってそこそこちゃんとモノをいう部下
- 不適:ガンガンかみついてくる部下
- 不適:あまりモノを言わない素直な部下
で、その結果、どのような反応が返ってきたかで判別しましょう。
パターン①:「ちょっとー、前と言ってる事違うじゃないっすかーw / まぁ、わかりますけど…w」みたいに軽く言われる
あなたは「A.ちゃんとやってる素敵上司」です。素晴らしい!
今後も引き続きそのまま頑張ってください。
パターン②:「は?何言ってんすか!?こんだけ作業無駄になるんですけど!!?」みたいに、ややマジ顔で言われる
ちょっと危ういですが、多分大丈夫です。
下記の可能性があります。
- まだ、「言えば聞いてくれる、なんとかなる」と部下に思われている
- 上司に本気でかみついてしまう、血の熱いあほの子が諦めずに部下をやっている
↑の7つの事をしっかり読んで、良い上司になってください。
パターン③:無表情で「分かりました…」って言われる
もうだめです。あなたに対する部下の信用はありません。
「こいつはもう、何を言っても無駄」と思われています。
誠に残念です。
「やべぇ、できてねぇ…ちゃんとしなきゃ…」って思ったあなたへ
素晴らしい!!ど平民の意見に耳を傾け、自らを省みる事が出来るあなたはとても良い上司です。
今一度↑の1~7をよく読み、きちんと対応してください。
「ゆーて難しいでしょ…?」って思ってしまったあなたへ
まず、下記を強く認識してください
- あなたは自分の能力に対して、分不相応に高い地位についています
- ↑の7つの事を普通にやれてる若い人はゴマンといます
- そして、そういう人たちは上がフンづまっているために偉くなれません
そのうえであなたの取りうる選択肢は下記の二つです(断言)
1. 後進に道を譲る
出来る若い人たちに道を譲るのが、世界の為です。
それが嫌なら
2. 今のままでいいです。が、最低限、部下のケツ持ちだけはやってください
責任を取る事だけがあなたの仕事です。
それすら嫌なら、もう何も言う事はありません
まとめ
方針変更はとても大事です。
しかし、きちんと方針変更した後のケアをしないと、部下のモチベーションを極限まで下げる危険性もあります。その辺を適切にハンドリングし、部下のモチベをちゃんと維持してください。
色々偉そうなことを言ってすみませんでした。(棒読み)